マジック:ザ・ギャザリングを遊んでいる時、
投資という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
投資といえば、FXや株などを普通想像します。
簡単に説明すれば、
・FXはお金の取引き
→いわゆる為替取引です。日本円やドルなどのお金の価値の差異を利益として生み出す投資方法になります。
・株は会社との取引き
→会社が発展するために資金集めとして株を売ります。将来的にその会社が成長していけば、株の価値も上がります。その価値が上がった株を売ることで利益を出す投資方法です。
マジック:ザ・ギャザリングは、トレーディングカードゲームです。
カードを使って対戦するゲームで投資?
どういうことなのか。
マジック:ザ・ギャザリング投資。
いわゆるMTG投資について、僕なりの解釈で記事を書いていきます。
最初に、僕のMTG投資に対しての考え方を書きます。
MTG投資はMTGが好きだからできる趣味の1つである。
MTG < 利益 という考え方になるなら、
MTGで投資をしない方が良い。
僕はこのような考えで、MTG投資を1つのカテゴリの趣味としてやっています。
基本は、MTGが好きだ!MTGで遊びたい。好きなカードをコレクションしたいという姿勢です。
そして、MTGには高額なカードが存在する。その価格が上がったり下がったりすることが多くあります。
これにより、僕にとってMTGが大好きな上に、そのカードに価値が付くというのは魅力でしかありません。
好きなカードに「高額」という付加価値が付くんですよ!
しかも時間が経てば経つほどです。
自分の大切なものが、思い出という宝物から本当の宝物にもなるのです。
だから、実際に価値的な面でも宝物になるであろうカードを購入して、そのカードを眺めるなり実際に対戦で使ったりなどして楽しんでいます。
そしてそれが本当に高騰してしまった時も、更なる喜びが味わえるって凄いことだなと思っています。
しかし、MTGが好きという気持ちより、利益を得たいという気持ちが勝っているのであればMTG投資なんてせず、本当の投資をして下さい。
MTGのカードは、本当に好きな人に持っていてもらいたいと個人的には思います。
そして、今回は
上記の僕の考え方をベースに、
MTG投資に興味があるなら、どのような方法があるのかご紹介していきます。
投資については自己責任です。
こういう考え方もあるというニュアンスで読んで頂けたら幸いです。
さらにMTGに関して、「投資」は副産物のようなものなので「遊び」の延長線上で楽しむことを僕はおすすめします。
MTG投資の3つの方法
MTG投資には大きく分けると3つの方法があると思っています。
1・短期投資
2・中期投資
3.長期投資
ただ、期間を分けているだけだと思われるかもしれません。
しかし、期間を分けるだけでも投資をする動きや、考え方が全然違います。
この3つの中で、僕が一番MTG投資するとしたらおすすめなのが
長期投資
だと考えています。
これは何故かというと、MTGを投資として考えてるとデメリットやメリットが多数あります。
そのデメリットとメリットを比較すると、「長期投資」は
デメリット < メリット
となると考えるからです。
では、MTG投資のデメリットやメリットを、上記3つの投資方法の説明をしながらご紹介していきます。
MTGにおける短期投資とは
「短期投資」とは、新しく発売されるエキスパンションやセットのカードで利益を得る方法です。
言葉を変えれば「投機」という内容になります。
投機:短期的な価格変動を見て、利益を得ようとする行為
新しく発売「される」、もしくは「された」直後のセットのカードは短期的に価格が変動しやすいです。
発売前から発売後までのカードの価格の動き方を見ていきましょう。
発売前
まだカードを使って遊べない段階なので、カード効果の期待値で価格が設定されます。
トップレアと思われるカードも比較的低めの価格設定です。
しかし、トップレア以外のカードも期待値があるため極端に価格が低いものは中々ありません。
発売直後
発売してから1週間くらいまでの動きです。
期待値の高かったトップレアの価格変動が大きい時期です。
基本的には、この時期のトップレアは皆が欲しがる傾向になるので、価格が上がります。
パックが多く剥かれて、トップレア以外の需要が減るのでその他レアカードなどは価格が下がる傾向になります。
発売後
発売してから約1ヵ月くらいの動きです。
実際にカードが使われて、需要が顕著に表れてくる時期です。
使えるカードは価格が高く、使えないカードがどんどん安くなります。
カードの価格変動を予測して、安い時に購入して高くなったタイミングで売ってしまうことを、MTGにおける短期投資になります。
この記事を書いている時期が、ちょうど「エルドレインの王権」が発売されて1ヵ月程度経ったくらいなので、例として「エルドレインの王権」のカードを挙げてみます。
「エルドレインの王権」で一番、値動きの激しいカードは、
「王冠泥棒、オーコ」だと思います。
このカードは、「エルドレインの王権」が発売される前から注目されていた、いわゆるトップレア枠に入るカードになります。
発売後も、その強さが際立って強力なカードとしてトップレアに君臨しています。
この「王冠泥棒、オーコ」の価格推移がこちらです。
2019年9月20日(発売前で予約販売されている時期)から、
2019年11月5日(発売後、約1ヵ月後の時期)の価格推移です。
この1ヵ月半で、買うポイントと売るポイントがどちらも2カ所あります。
購入ポイント
・9月20日~9月27日
・10月11日~10月18日
売却ポイント
・10月4日~10月11日
・10月25日~10月31日
この2点のタイミングで購入と売却をすれば、「王冠泥棒、オーコ」での短期投資は成功すること可能です。
しかし!
これを予測してきちんと処理するのは、中々難しいです。
まず、初動ですでに¥3,000付近なので手が出し難いです。
新セットで発売されるカードで初動¥3,000は、高いという認識があります。
これから高くなっても¥3,800~¥4,500くらいだろう。もしくはゲーム環境で需要がなかったら¥3,000以下になる可能性もあるという考えになります。
この初動の段階で、「王冠泥棒、オーコ」が¥7,000~¥8,000まで高騰するとは読めません。
ですが、2つ目の購入ポイントと売却ポイントは、おそらく大体読めると思います。
禁止改訂という非常に強力な価格変動ポイントがあったからです!
「王冠泥棒、オーコ」が強すぎて禁止になるかもしれない。
この心理により、需要がなくなると判断されて価格が下がってきます。
これはチャンスで、禁止改訂をすり抜けるとまた値上がる可能性が高いということです。
ここを狙って売買すると短期投資が成功するということです。
しかし、ここで短期投資のデメリットが発生します。
MTGにおける短期投資のデメリット
MTGで新セットが発売されて短期投資する際のデメリットとして、一番大きいのが
売りたい時に売りたい値段で売れない
僕が参考として挙げた価格相場は、販売価格の相場になります。
買取価格ではありません。
もし、相場が上がってもショップで売ろうとしたら、販売価格の半分以下になることはザラです。
良くても6割から7割です。
なので、ショップで安い時に購入できても、相場が上がったタイミングでショップで売ろうとしたら
購入金額と同じくらいか、もしくはそれ以下になってしまいます。
だったらどうやって売るのか?
それは、メルカリやヤフオクなどのフリマアプリで売る方法を取ります。
相場より若干安く提供すると買い手が出るので、実際に利益は発生します。
ショップで買うより、欲しいカードが安く手に入るなら、そういったフリマアプリを使う人も結構います。
しかし、これはあまり短期投資向けではないと思っています。
「王冠泥棒、オーコ」のように値上がりしたり値下がりしたりを繰り返す高額カードを、誰が値上がりしたタイミングで買うんですか?
これが売りたい時に売りたい値段で売れない理由になります。
2回目の購入タイミングで「王冠泥棒、オーコ」を¥5,800くらいで購入できたとしましょう。
2回目の売却タイミングで相場は¥7,000を超えています。
だったら¥6,800くらいで出品したら売れると思いませんか?
それが売れないんです。
この値動きは、買う方も知っています。
「王冠泥棒、オーコ」はまた値下がるタイミングがくる可能性が高い!買うのは今じゃない!と絶対思うはずです。
この心理によって、相場付近の金額では買い手が付くことが少ないです。
これは「王冠泥棒、オーコ」以外の新セットのカードでも少なからず起こる現象です。
例えば、「エンバレスの宝剣」などがあります。
初動から¥500以下で購入できた「エンバレスの宝剣」。
大会で結果がでた途端の高騰です。
¥500以下のタイミングで大量購入していた人は、かなり凄いですが中々いないと思います。
おそらく値上がりの最中の¥1,000とかで購入された人が多いのではないでしょうか。
こうなると、売ろうと思ったら¥1,500くらいを提示すると思いますが中々売れないと思います。
それは初動が¥500くらいだったからです。
そのイメージがあるため、また下がるのではないのかという心理が働きます。
やはり、需要があっても高いタイミングで購入はしたくないものです。
下がる可能性があるなら、待っておきますよね。
もちろん、オーコを1回目の購入タイミングの¥3,000で大量購入した人や、宝剣を¥300くらいで購入した人は短期投資成功ですよ。
短期投資するなら一番最安値で購入するべし!
というわけで、MTGに短期投資は
・ゲーム環境を見極める力
・カードの強さを瞬時に判断できる力
・確実に利益が出せる買い方ができる力
などが必要不可欠になってきます。
本気でMTGで短期投資(投機)しようと思ったら、かなり真剣にならないと難しいです。
でもこれって全然楽しくないですよね?
これを本気で取り組むならFXをしていた方が楽しいですよ。
MTGの短期投資はデメリットに対してメリット(利益)が少なすぎます。
このことから、MTGは短期投資向きではないと僕は思います。
正直、新セットはこんなこと考えずに、純粋にカードゲームを楽しむことをおすすめします。
MTGにおける中期投資とは
この「中期投資」というのは色々な考え方があると思います。
僕の場合は、現在価格は安いけど新しいカードを組み合わせてたりすることで、凄く強くなって高騰してしまうカードを購入しておくことです。
さらには、禁止改訂で禁止解除になることで高騰を狙うこともイメージとしてあります。
例えば、灯争大戦の「カーン」によって恐ろしいコンボが発見された「マイコシンスの格子」が良い例です。
この高騰っぷりは目を見張るものがあります。
灯争大戦が発売されるまでは、「マイコシンスの格子」の価格は約¥500を推移していました。
それが、約¥8,000を推移している状態になっています。
このようなことを予測して、¥500の時期に何枚か購入しておけば利益が出た案件になります。
禁止改訂での値上がりとして非常に良い例は「石鍛冶の神秘家」です。
禁止改訂前は、¥3,000台を推移してましたが改訂後に一気に跳ね上がりました。
これらのカードのように、ある変化で高騰することを予想して買っておくことを中期投資と考えています。
スタン落ちしてから、価格の変動が落ち着いているカードを狙って購入します。
MTGにおける中期投資のデメリットとメリット
この「中期投資」という考え方のデメリットは
・購入しても高騰する可能性が低い(持ち損になる)
・どのタイミングで高騰するか分からない
・使わない
などが挙げられます。
せっかく購入したのに、ずっとそのままということもあり得ます。
新セットが出るまでのカードプールでは、使えないカードとして価格で判断されているからです。
これは絶対上がるだろうという予測が立てにくいことが、購入を渋らせます。
さらに、救済される出来事が無い限り使わないカードになるので、ゲームとしても遊びにくいのもデメリットだと思います。
メリットとしては
・変化があれば勝ち
変化があればですが、持ってさえすれば投資としては勝ちになります。
どのカードがその変化にマッチするのかという目を持っていないと、成功は難しいです。
例えば、新フォーマットの「パイオニア」なんて誰が予想できたでしょうか。
これも急な変化点になります。
これにより、高騰したカードも多数ありますが、予想して持っていた人というのは中々いないと思います。
結局、変化を予測できる人でなければ、この中期投資というのは難しいということになります。
ということで、MTGで中期投資はあまり向いていないと僕は思います。
ただの賭けになっていますからね。
これは、持っていたらラッキー!くらいの感覚の方が良いです。
こんなこと考えて、いらないカードを購入するのではなくて、本当に必要なカードを購入することをおすすめします。
MTGにおける長期投資とは
強いカードや、魅力的なカードをコレクションや対戦用に揃えて持っておき、長期的な期間の価格高騰を見越す投資方法です。
そして「長期投資」は何年もそのカードを持っておくということが、前提になります。
例えば、再録禁止カードは長期投資向けになると思います。
一番分かりやすいのが
「ブラックロータス」です。
2012年から2019年11月までの価格推移になります。
ブラックロータスは「アンリミテッド版」「ベータ版」「アルファ版」と3種類存在していて、価格は「アンリミテッド版」<「ベータ版」<「アルファ版」となります。
この価格推移は3種類の平均の販売価格として表示されています。
例えば、2012年に約20万でブラックロータスを購入したとします。
これを大事に持っていた場合、なんと2019年には100万は余裕で超える価格に化けているのです。
7年間で20万が100万に・・・。
そして、再録禁止カードで強いカードや人気なカードは「ブラックロータス」のように高騰の可能性を秘めています。
【MtG】ブラックロータスについて少しだけ知った気になれる記事
MTGにおける長期投資のデメリットとメリット
この「長期投資」のデメリットとメリットはどんなことがあるのか挙げます。
・デメリット
元金がそれなりに必要
「ブラックロータス」の例を見ても分かるように、2012年で購入しても20万以上が必要になります。2019年で「ブラックロータス」を購入することを考えたら100万以上を用意する必要があります。
その他の再録禁止で長期投資向きのカードを購入しようとしても、それなりの金額が必要になってきます。
購入タイミングは常に今
長期投資向けのカードは再録禁止カードが中心になってきます。これらのカードは基本的に価格が緩やかに上昇していっています。なので、購入の狙い目は常に今ということになるのです。そうなるとお金をすぐ準備出来る人なら良いですが、ちょっと購入資金を貯めてからと考えてる人にとっては手が出しにくくなります。
・メリット
ほぼ確実に購入時より値上がる
再録禁止カードで人気なものや、魅力的なものを購入しておけば10年後など長期的な単位で見れると、購入金額より値上がっている可能性が高いです。
2019年の10年前から現在にかけてほぼすべての人気どころのカードは、値上がっている実績があります。
ちょっと割高なカードもありますが、買い得であることは間違いありません。
手放す場合、ショップでも購入時より高く売れる
短期投資では顕著に表れますが、購入金額より安く買取りされることはよくあります。
しかし、極端な例になりますが「ブラックロータス」を2012年に20万で購入して、2019年にショップで買取りに出したら確実に20万以上の価格で買取りされます。
要するに手放すとしても安定して手放すことが可能なのです。
もちろん、メルカリやヤフオクなどで売った方がさらに高い価格で売れると思いますが、そこで買い手が付かなくてもショップというルートも確保できているのは、大きなメリットです。
カードが魅力的すぎる
そもそも、長期投資向けのカードが魅力的すぎます。価格が上がっていく点でも充分に魅力があるのですが、1枚1枚が素敵なのです。
「ブラックロータス」を始め、パワー9はコレクション映えします。
これらのカードを毎日眺めるだけで、どれだけ人生が豊かになるだろうか(笑)
そういった、昔のカードに魅了されてコレクションしている人も少なくないはずです。
カードゲーム
なんといってもカードゲームという点はメリットと思います。
高い金額を払って何年も待つだけじゃ楽しくありません。
なんと、投資なんて忘れるほど遊ぶことができるのです!
そもそも、コレクションもしかり、対戦ゲームができる時点でその購入金額はペイできていると言っても良いくらいです。
値上がりは副産物なのです。
これらの、デメリットとメリットを踏まえると
MTGは長期投資向きであると僕は思っています。
デメリットに対してメリットの方が勝っていると感じます。
そして、長期投資をしようと思ったら何年もカードを保管しておかないといけないので、マジック:ザ・ギャザリングが好きじゃないとできない方法と思います。
ちゃんとMTGが好きな人のところにカードが渡る可能性が高いので、比較的安心してMTG投資をするなら「長期投資」をおすすめできます。
しかし、
長期投資向きではありますが、結局カードの保管リスクなどもあるためコレクションとして楽しむのが一番です!
MTGと投資について(まとめ)
本記事では、MTGと投資について僕の考え方と、MTG投資するならどのような方法があるか書かせて頂きました。
色々と書きましたが、MTG投資をするなら
MTG > 利益
という考え方でやって欲しいなぁと個人的に思ってます。
MTGが好き!それが根底にあるなら、あとは遊び方は人それぞれです。
強制するつもりもありません。
自分のお金で好きなものを購入しているのですから。
「MTGを、カードを株券として見るんじゃない!」
そう思っている人もいると思います。
MTG投資をしている僕が言うのもおかしいですが、僕もただの株券として見て欲しくありません。
何度も書いてますが、利益は副産物です。
対戦、トレード、コレクションなど様々な遊びの延長線上で発生した副産物なのです。
高騰するカードゲーム。
凄い価値が付いてしまっているカードが多々あるため、そこの部分で魅力を感じてMTGの世界に飛び込むのも全然ありです。
(その場合はおすすめの遊び方があります。レガシーって言うんだけど)
こういった世界もあるということもひっくるめて、
MTGを楽しみましょう!!
人生一度きり、楽しんだもの勝ちですよ。
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