2020年もあと3ヵ月を切りました。
マジック:ザ・ギャザリングのフォーマット「スタンダード」も
10月に発売した『ゼンディカーの夜明け』を境にローテションしました。
現在(2020年下旬時点)スタンダードで使用可能なセットは
・エルドレインの王権
・テーロス還魂記
・イコリア:巨獣の棲処
・基本セット2021
・ゼンディカーの夜明け
5種類となっています。
カードショップやパックを販売している玩具店などは、基本的にスタンダードで使用可能なパックを置いています。
あとは、売れ残っているちょっと昔のパックや、絶版パックを仕入れている専門店での販売になります。
今回はこれら5種類のブースターパックで何を買った方が良いのか?それぞれのポイントを書こうと思いました。
(個人的にそれぞれの情報を精査したいこともあったのが本音です。)
今ってこんなセットがあるんだなぁくらいで見て貰えたら幸いです。
どちらかと言えば
・最近MTGが気になっている方
・MTG初心者
・ブースターパック、色々あるけど何を買ったら良いのか分からない
といった方々に、少し参考になるかもしれません。
『エルドレインの王権』はオススメ!
2019年10月4日に発売されたエキスパンション『エルドレインの王権』 。
世界観では新「次元」エルドレイン、さらに新プレインズウォーカー「オーコ」が追加された。
ゲーム上では新しいメカニズム「出来事」が登場して、対戦環境にも影響を与えた。
コレクション性にも力が入っており、ショーケース枠という新たなデザインも追加されている。
製品ではコレクターブースターというコレクター向けパックも追加されて、新要素盛り沢山の期待あるエキスパンションとして注目を集めた。
スタンダードで禁止カードが最も多いエキスパンション!!
・王冠泥棒、オーコ(神話レア)
・むかしむかし(レア)
・創案の火(レア)
・大釜の使い魔(アンコモン)
スタンダードという約2年間でローテションするフォーマットで、なんと4種類も禁止カードを出しているエキスパンションになります。(2020年下旬時点)
王冠泥棒、オーコ・・・発売前は「まぁそれなりに強そうな効果のPW」程度の評価でした。しかし、発売後に驚異的な強さを知らしめてます。何もかも鹿にしていく効果により、環境がすぐさまオーコを含むシミックカラーデッキで統一されたのです。あれよあれよと発売49日後にスタンダードとブロールで禁止カードに指定。その後、パイオニア、モダンでも禁止されました。現状レガシー以下でしか使用できないレガシー級カードとして活躍しているカードです。ウィザーズが上ブレの強さの基準を作った瞬間です。
むかしむかし・・・「王冠泥棒、オーコ」と同様に発売49日後にスタンダードで禁止されました。序盤の安定性の向上とオーコと色が合うことから強力過ぎるカードの1枚になっています。その後オーコより早くにパイオニアで禁止、その後モダンでも禁止されてしまいました。
創案の火・・・オーコや、むかしむかしがいなくても儂がなんとかする!ファイヤーズといわれた創案の火をキーカードにした多色デッキが猛威を振るいました。このカードによりマナの踏み倒しが容易になったため、3色以上のカードが簡単に召喚できるようになりました。2020年6月にこのカードを使ったデッキの割合が55%を超えたため環境バランスを取るためにスタンダードで禁止に指定されています。
大釜の使い魔・・・猫かまどコンボが長期間高い勝率を出してきたため、調整するために2020年8月にスタンダードで禁止になりました。手軽にできるコンボであり、かなり強力だったこと、さらに生み出す誘発能力の数が多すぎる点が「煩わしいものになる可能性」になることからメスが入ったようです。(煩わしいて・・表現方法
ここまで見るとメイントップレア「オーコ」を筆頭に4種類も禁止があるため、とてもオススメできるようなパックではないです。
しかし、これら4種類以外も禁止になるほどではないですが、強力なカードが多いのが魅力的なんです。(なんだこのエキスパンション)
禁止カード以外の強力なカード
・厚かましい借り手
・探索する獣
・グレートヘンジ
・エンバレスの宝剣
・義賊
・石とぐろの海蛇
・寓話の小道
これ以外にもデッキに採用されているカードは多々あります。その中でも特に目立っているカードを挙げています。
厚かましい借り手・・・便利なカードです。ならず者、インスタントでバウンス(手札に戻す)、自身も瞬速、飛行、パワー3とかなり優秀な効果を持っています。スタンダードでも頻繁に4枚積みされ、下環境でも活躍をするためエルドレインのトップレアとして君臨しています。
探索する獣・・・色が合えば基本入れておくと仕事をするクリーチャーです。効果がたくさんあるパワーカードになります。下環境でも1~2枚デッキに差し込まれていることが多いため、エルドレインの当たりカードに分類されます。
グレートヘンジ・・・スタンダードでは緑単に組み込まれています。自身のコストは重いですが、クリーチャーのパワーによって減らすことができるためあまり気になりません。自身の効果がマナ、ライフゲイン、パワーアップとかなり強力です。伝説のカードなため場には1枚しか出せませんが、仕事はかなりしてくれるカードになります。
エンバレスの宝剣・・・赤単と言えば宝剣必須くらいになってます。基本4枚入っています。ウィノータデッキや赤黒など赤が絡むクリーチャーが多く出るデッキにはほとんど入ります。瞬速持ちなところも使い勝手よく、出したら直接装備でき強力なクリーチャーがさらに強力になるため恐ろしい装備品です。
義賊・・・赤単のカリスマ(勝手に言いました)。このカードも赤単には4枚積みします。ライブラリーのトップを追放できることが単純に強力で、墓地を肥やさず相手のライブラリーを削ることが可能です。しかも、そのカードを制限はありますが唱えることが可能になるため戦略の幅が広がります。さらにスペックとして、2マナ2/2速攻がアグロとして単純に優秀になります。
石とぐろの海蛇・・・Xがそのままパワーとタフネスになる強力なクリーチャーです。プロテクション(多色)がかなりの強さを誇ります。相手の多色カードを通さないため優秀なブロッカーにもなり強力な多色除去呪文もへっちゃらです。もちろん、フィニッシャーにもなり得ます。特にヴィンテージで強く、1ターン目からMOXの力により巨大クリーチャーとして登場が可能です。レアなのが不思議なくらいのカードかと思います。
寓話の小道・・・スタンダードでは数少ない強力なフェッチランドです。デッキから基本土地を取ってくることは単純に土地事故を防ぐ役割にもなっています。さらにデッキ圧縮効果も期待され色々なデッキに採用されています。(デッキ内から土地を減らし、ドローでキーカードがでやすくなることを期待すること)さらにはゼンディカーの夜明けでメカニズム「上陸」の再登場により、かなりの必須カードとして重宝されています。M21でも再録されていることから、スタン落ちの心配が先延ばしになりました。
さらには「ロークスワイン城」といった黒単に入る土地、マナや食物を生み出す「金のガチョウ」、除去効果を搭載した「残忍な騎士」、赤の除去「砕骨の巨人」など強力なレアカードも豊富です。
エルドレインの王権、シングル価格は?
パックを購入する目的として、「何が当たるか分からない楽しさを感じること」があります。
その要素の中には高価なカードが、パック単価で入手できるかもしれないという面があると思います。
いわゆる「アドを取る」という感覚です。
「エルドレインの王権」はその感覚を、高い確率で味わうことが可能なエキスパンションかと思います。
価格参考:wisdom guild(2020年10月9日時点)
カード名(レアリティ) | 最安値 | トリム平均 |
厚かましい借り手(M) | ¥2,980 | ¥3,637 |
王冠泥棒、オーコ(M) | ¥2,189 | ¥3,033 |
探索する獣(M) | ¥2,310 | ¥2,846 |
グレートヘンジ(M) | ¥1,848 | ¥2,823 |
フェイに呪われた王、コルヴォルト(M) | ¥825 | ¥2,039 |
エンバレスの宝剣(M) | ¥1,512 | ¥1,971 |
悪ふざけの名人ランクル(M) | ¥1,120 | ¥1,640 |
義賊(M) | ¥800 | ¥1,306 |
石とぐろの海蛇(R) | ¥780 | ¥1,166 |
寓話の小道(R) | ¥756 | ¥1,081 |
平均的に高額です。ドラフトブースターから当たる神話レアは15種類になります。その約半数が当たり価格と言っても良い状況です。
この表は、通常枠バージョンのカードの価格が基準なっています。
特殊デザイン枠のカードはさらに高額になります。
価格トップは「王冠泥棒、オーコ」イラスト違いFoil
使用できるフォーマットが限られているのに、価格トップはオーコになります。
2020年10月の相場になりますが、¥20,000を推移している状況です。
・禁止になるほどのカードパワー
・使用できるフォーマットでも活躍
・パックから当たる確率が低い
このような要素で高額な価格になっていると思います。
下環境のカードというのはローテーションがないため「禁止」にならない限り、「ずっと」健在であるということになります。
ショーケース枠の「厚かましい借り手Foil」も高額
このFoilカードも高額であり¥10,000を上下する動きを見せています(2020年10月時点)
Foilではなくても¥5,000程度を推移しています。
「エルドレインの王権」ブースターパック総括
・デッキによく採用されているレアカードが多い
・フォーマットによっては禁止カードですが、それでもトップレア
・小当たりが多く、しっかり大当たりもある
¥350のブースターパックを開封して、当たったら嬉しいと思えるカードが多いエキスパンションかと思います。
基本的にどのセットもパック開封ではなくシングル買いが安定なのですが、ワンチャン、パックの方が良いと思える瞬間に立ち会える可能性が高いので、バランスの取れたブースターパックであるというのが個人的な見解です。
「エルドレインの王権」BOXが安く購入できる!
・すでに発売から1年以上経っていること
・禁止が多いイメージからあまり剥かれてないこと
といった理由の可能性から、定価より安く販売されています。
駿河屋さんなんかは22%Offとかになっています(;´・ω・)
コレクターブースターも定価割れしています。
エルドレインの王権のコレクターブースター限定のカードが2種類封入されています。
・《フェイに呪われた王、コルヴォルト》など、海外で発売されたブロール版セットに収録されているカード
・拡張アート版(イラストは同じ)のカード
コレクターブースターのみでこの2種類が当たる可能性があります。
ちなみに拡張アートのトップレアは、通常枠よりシングル価格が高額になります。
さらに、上記でご紹介した《王冠泥棒、オーコ》や《厚かましい借り手》の特殊デザインのカードもドラフトブースターより当たりやすくなっているため、開封のドキドキが高まります。
個人的なポイント
定価なら未開封で持っておくことも将来的な楽しみが増えそうなエキスパンションかも(ボソ)
他のセットは別記事で
エルドレインの王権の内容が長くなってしまったので、他の4つのセットは記事を分けて書こうと思います。
全部一気に見たかった!という方、大変申し訳ありません。(というか僕の記事を見てくれてるだけで感謝感激過ぎて頭が上がらない)
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